四大悲劇の一つ『マクベス』
河合祥一郎氏の『新訳 マクベス』を読みました。
松岡和子氏の読んだり河合祥一郎氏の読んだりばらばらなのは、
そのとき図書館にあったのがそれだからです。特に意味はない
Amazonリンクはこちら→新訳 マクベス
「きれいは汚い、汚いはきれい。」
マクベスと言えば、のようなセリフですね。
小さい頃、青い鳥文庫の『ロミオとジュリエット』を読んだことがあります。
当時の記憶だと文体が小説調だったのでシェイクスピアも小説だと勘違いしてましたが
劇作家だったわ、と再確認した一冊でした。
正直なところ、慣れるまでは読みづらいなと笑
同時に、実際に上演されたもの見てみたいと思えました。
四大悲劇の中では登場人物が一番多いので、少しややこしいけれど
どんどん死んでいくので徐々にすっきりはします。
魔女とかいろんな人間が出てくるので、登場人物ページを何度も見返しました。
紙の本ならすぐ戻れるけど電子書籍のときは控えておいたほうがいいかも
注釈がかなり多くて(それだけ事前知識がないとわからないものが多い)、
意識が散らされるので映像で見てだいたい内容わかってからの方が読みやすいかも。
これはシェイクスピアというか、時代や文化が違うものを読むときに共通ですね
『マクベス』は出世欲で破滅した人間の悲劇を描いたものに感じました。
あまり自分に出世欲がないので共感はできませんでしたが
自分を研鑽して上に行くのではなく
他人を蹴落として相対的に上になろうとする人は多いですよね。
時代が時代なので、どれだけ努力しても家柄やら慣習やらで
手に入れられないものが多かったと思いますが
今はそんなことほとんどないので普通に自分の努力でのし上がりたいですね
今度は別の訳や別の媒体でも鑑賞してみたいと思いました。
『税金で買った本』での関わり
『税金で買った本』の4巻、30冊目に登場します。
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石平くんと同じく、過去に本をなくしてしまったけれど
図書館に戻ってきた女の子が再登場するお話です。
さらっと言ってるけど、石平くんマクベス読んだんだ、、
高校生にしてすごい興味の範囲だなと。
自分が高校生の頃はシェイクスピアは歴史で覚える人間としか思ってなかった。
この女の子と同じように感じる子多いんじゃないかと思います。
大きな罪でなく罰を与えられてもいないのに、罪を償いたがる。
償った罪が、罰を受けても消えた気がしない。
過剰に「きれい」であろうとする。
小学校か中学校の教科書で「きれい」を取り扱った話で
雑菌まみれの見た目がきれいなものと、滅菌された見た目が汚いものでは
多くの人は前者を選ぶというような内容だったかと思います。
「手前取り」も最近話題になっていますし、そういうものが蔓延氏ている印象です。
『税金で買った本』は、大人になった自分が過去の自分を救うことが
主軸の一部になっているような印象を抱いています。
この女の子も、なぜ強迫観念に取り憑かれているか、
なかったことにしたいものは何かを見つけていく。
石平くんも、過去の「ダセェ」自分と向き合い助けていく。
人と本との関わりで、人が救われていく。
その関わりでまた別の人が図書館で救われていく。
「お仕事漫画」と銘打っていますが、もっと深いものがあると思っています。
おわりに
他の四大悲劇と比べて、人間以外のものが出てくるし登場人物も多いので
少し読みづらいかな?という印象を受けました。
個人的な読みやすさ順は以下の通り。
リア王 → ハムレット → オセロー → マクベス
逆順で読んだので、慣れたからかもしれないです。
読んだ順に書いていこうと思うので次は『オセロー』の予定です。